人間ドックで行う消化器系の検査として、胃の検査を行う場合はX線による検査方法と、内視鏡を使った検査が有ります。
X線を行う検査の場合、精度を高めるために造影剤のバリウムを服用します。食道や胃、十二指腸まで一度に撮影できます。検査日の前日の夕方からは食事をしないようにし、胃の中を空にしておく必要があります。安全性が高く体への負担も軽い検査です。内視鏡を利用した検査では、経口から内視鏡を入れる方法と、経鼻から内視鏡を入れる方法があります。内視鏡検査の特徴としては、わずかに炎症を起こしている部分や、ポリープなどの病変部分を鮮明に見ることができ、病変が確認された場合はそのまま細胞を採取して生体検査を行えたり、ポリープの場合は切除が可能です。検査日前夜から食事制限が始まり、検査時間は平均で30分程度で終わります。経口から内視鏡カメラを挿入する場合は咽頭部を刺激するため、吐き気や違和感を感じる事があります。人間ドックをお申込みする際に、どの方法で検査をするか選べることが多いです。人間ドックで胃の内視鏡検査を行い、病変が確認され細胞を採取した場合は、採取した細胞を病理検査し、良性の病変か悪性の病変かをチェックできます。このほか、カプセルタイプの内視鏡を飲み込み、胃だけでなく小腸の観察まで行える種類があります。苦痛を伴う事もないので、身体への負担が無い検査方法です。年齢や過去の病歴などを考慮して検査方法を決められます。